ナナツモリ・タムラのblog。      「写真と遊ぼう」をテーマに      写真のはなしいろいろ。         僕の写真もすこし…。


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韓国への旅 Dong MyeongとEun Gyeong

韓国への旅 Dong MyeongとEun Gyeong_e0175258_15582711.jpg
Dong Myeong、笑った顔も、笑ってない顔もきれいな男性

序章
すっかり時間がたってしまいましたが韓国のお話を整理しないとね。
日本に戻ってすぐに夜カフェスタートとギャラリーオープンが重なったので写真の整理もままならず、って感じだったのですがここらでちょこっとブログに整理します。
日程ごとに区切ると、ベトナムの旅日記みたいにとても長くなるのでカテゴリーでわけて3つくらいにします。

改めて話すと、韓国行きの目的は8月30日からウルサンという都市で開催される「Ulsan International Photo Festival」にナナツモリの子供写真教室「みらい」の生徒たちが撮った写真を展示されることになったので、その打ち合わせと、韓国での小学校での写真教育の現場を視察する目的で一週間お休みをとって行ってきました。
これが、この旅で決まっていた唯一のこと。
それ以外の一週間のスケジュールや明日ぼくがどこに泊まるのかも、本当に何もわかっていなかった。

「全部まかせてください」とすべてを調整してくれたのが、今回写真展へ誘ってくれたEun Gyeongでした。彼女は写真家で、写真アカデミーの先生で、子供たちへ写真を教えています。
ぼくと同じことを考え、行動してる人が韓国にいる!!
会わないで、話さないで、見ないで、こんなすてきな企画を進めるなんて我慢なりません。とにかく、行こう、さあ行こうと。行った先に必ず何かある。それはもう確信でした。

「こどもと写真」

経営基盤でもある自分の撮影業務を縮小してまで、真剣に取り組んでいこうと決めたテーマ。
決意してすぐの出来事だったから。ただただ巡り合わせを受け入れる、本当に何も考えず韓国にいきました。

Dong Myeong

韓国初日、PM8:00すぎに仁川空港につく。
Eunからのメール「わたしの友達があなたを空港まで迎えにいきます。友達の家に泊まってください。楽しい夜を過ごしてください」
ぼくを迎えに来てくれる人が、男性なのか女性か、おじさんなのか若者なのか、年齢も家族構成もさっぱりわからなかった。
ミステリーツアーの招待状みたいで面白くて、あえてそれ以上の詮索をせずに言われるがまま身を任せることにした。
空港について。さあ、ここから僕はどうすればいいんだ。笑
キョロキョロ人の動きを注目してると、めがねのおしゃれな男性がぼくをみつけて手をふった。

飛行機の中で必死で覚えてきた「こんにちは、はじめまして。ぼくの名前は〜」の韓国語のくだりをまったく使いもせず「Nice to meet you!!」と握手を求めたら、とても照れくさそうに笑った。
彼の名前はDong Myeong。

「ごはん食べましたか?」
「いいえ、お腹がすきました」

遅い時間だったので、空港の飲食店がほとんど閉まっていたので、ハンバーガーショップで持ち帰りをすることに。暗くなった空港のベンチでふたりでハンバーガーをほおばった。
途中、酔っぱらいのおじさんが絡んできて、ユーチューブでいろんな動画見せられたり何故かアメリカ賛美の話をされたりとせっかくのDong Myeongとの初Dinnerを邪魔されたけど、最後にビスケットをくれたから「ま、いっか」と思った。

仁川空港からDong Myeongのソウルのマンションまで地下鉄で30分くらい。駅から家までぼくの大きな荷物ももってくれるとても優しい男性です。
彼の部屋につくと、間接照明にシンプルな家具にMacと写真。とってもおしゃれな部屋でした。

彼はPhotographerでした。彼の撮った写真を床に並べて、仕事や写真のことをたくさん話した。
日本じゃない国で、ついさっきはじめて会った人と夜遅くまで写真の話をできるなんて!!最高に幸せな夜。何より、見ず知らずの日本人を快く迎え泊めてくれるなんて。

写真用語とかちょっと難しい会話は、ノートパソコンを2台並べて翻訳機を使って話した。グーグルの翻訳機は意外と使えて、ほとんど理解できた。

シャワーを借りて、寝床はDong Myeongが自分のベッドを譲ってくれて眠った。おかげでぐっすり眠れた。彼のおかげで、この旅がとても素晴らしいものになるだろうと確信した。

韓国への旅 Dong MyeongとEun Gyeong_e0175258_16241725.jpg

Dong Myeongのめがねと愛読書。

朝早く起きて、ソウル駅からKTX(韓国版の新幹線)に乗り込む。Dong Myeongはソウル駅のKTXの座席まで送ってくれた。「ひとりで大丈夫だよ〜」って言ったけど、旅は色々と不便がつきものだからと。優しい…日本人女性が韓国人男性に虜になるのがちょっとわかった。ベトナムのときもそうだったけど、ぼくは旅先での男運がいい!!笑

ここから2時間半の電車旅。目的地はウルサン。

ありがとうDong Myeong。あなたからもらった写真は大切にします。いつか日本で写真展してくださいね。

韓国への旅 Dong MyeongとEun Gyeong_e0175258_1603178.jpg

Eun Gyeong。とても頭のいい人。そして、こどもたちと写真への愛にあふれている。いつも忙しく仕事の電話が鳴る

Eun Gyeong
ウルサンにつくと、Eunが駅まで迎えにきてくれた。とっても近代的な立派な駅。失礼だけど、ウルサンはもっと田舎の駅だと思っていたよ。
お互い、英語が得意ではない。Eunは韓国語のみ、ぼくはもちろん韓国語は話せない。
だからとっても未熟な英語で話すわけなんだけど、それがとても面白かった。
結局4日間ほど一緒に行動したけど最後まで話が尽きなかった。小学生レベルの語彙力でよくこんな長い時間話していたなあと改めておもう。
Eunとの出会いは、ぼくの仕事においてとても大きな転機となるものだったと今でも思います。

見えそうで見えなかった、ずっと「もや」のかかっていた自分の進むべき道の視界が一気にはれました。すべては彼女と、韓国で出会った人々のおかげ。

この日はEunの授業がなかったので、釜山まで車で連れて行ってもらいました。
ウルサンから車で40分くらい。そう遠くない。
途中、大きなお寺によってベンチでフルーツを食べた。名前は忘れちゃったけどメロンに似た果物。
Eunのお母さんがタッパーにつめてくれたフルーツ。ぼくはこれだけで幸せな気持ちになる。

Eunには本当にお世話になった。もう本当に何から何まで。

移動はすべて車で連れて行ってくれて、ぼくのここに滞在する間のスケジュールも考えてくれていた。
釜山には、とても美しい写真専門のgalleryがあってEunに連れられていくつか訪れたのですが、中でもGoEun Museumは素晴らしいgalleryだった。うらやましい…関西にもこれくらいの規模の立派な写真Museumがほしい…今回の展示は「Nuclear」原発です。
日本人、韓国人、ドイツ人が3人の写真家が撮影した原発のある風景を、特大サイズで展示されていた。こんなところで福島に出会うとは思ってもみなくて、心がざわざわした。
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Eunはここでもときおり仕事で訪れるらしく、写真家でディレクターの方やキュレーターの方々を紹介してもらった。写真集をいただいたり、お茶を飲みながら写真の話をした。
彼女が案内してくれたところは、どこも写真にまつわる場所や人のいるところで、ぼくはそのすべてにドキドキして毎日がとてもハッピーだった。

韓国にいる間、昼間はgalleryや人に会い韓国のおしいしものを食べSPAに行って、途中車や食事中でも写真の教育現場の話や意見交換をし、夜はカフェやゲストハウスで遅い時間まで日韓の子ども達のプリントを並べて展示方法や写真の選び方を考えた。
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「何故こどもの写真を発表するのか?」
またどのような展示プランにすればより見ている人に伝わるのか。
時にはぼくが一番いいと思う写真を彼女は選ばなかったり、逆に韓国のこどもたちの写真をぼくがカテゴリーごとにわけてみたり。
それはぼくにとって、時間を忘れてしまうくらいとても楽しい作業だった。

こどもたちと写真のお話はつぎでゆっくりと。

つづく


Eun Gyeong HP
http://www.fotoeun.com/#next
by nana-photoroom | 2012-07-01 20:29