ナナツモリ・タムラのblog。      「写真と遊ぼう」をテーマに      写真のはなしいろいろ。         僕の写真もすこし…。


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写真教室「とびら」第6期生募集開始!!

現5期生が3月の卒展の制作真っ最中、2012年度初心者のための写真教室「とびら」第6期生、そしてこども写真教室「みらい」第3期生の募集を開始します。
ナナツモリの写真教室は1年に一回の募集受付のため、昨年定員に達してしまって一年ごしでずっと待っていただいてる方もいらっしゃいました…本当に大変お待たせしました!!

続きはこちら
by nana-photoroom | 2012-01-20 19:50

川本 陸洋氏、ワークショップのおしらせ

ぼくの友人でもある、フォトグラファー川本陸洋(かわもとくがひろ)氏によるワークショップの開催決定!ずっとずっと実現させたかったんだけど、2月にようやく実現することになりました。
とても美しい幻想的な世界を創り出し、写し撮る若手写真家です。
あるご縁でくがちゃん(愛称ですみません)から初めて作品を見せてもらったとき、すぐに彼と「一緒に何かしたいな」と思い、友達になっていただきました(笑)
ぼくには絶対撮れない写真を撮る方です。写真家としても、尊敬しています。

彼の作品ができるまでの過程が見れることは、かなり勉強になると思います。ぼくもお勉強させていただくつもりです!!
とびらやラボメンバーのみんなにぜひ受講しほしい!!
詳細は以下。申込みは田村か、photo@nana-tsumori.comまで。

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by nana-photoroom | 2012-01-19 20:39

ベトナムの旅 7 さいごの日

2011.1.1(Sun)くもり 

AM4:00、ぼくと同室の台湾人ファミリーの雇っているガイドの声で目が覚めた。「そろそろハノイにつくから準備してね」と。60代のパパに、奥さん、そして30代くらいの娘さんが同部屋だった。彼らは親戚一同も引き連れてきていて、総勢10人ほどの大所帯。とてもリッチなようだ。

ぼくは、早くに準備が整ってしまったのでハノイに着くまでまだ30分ほど時間ある。どうしようかなあなんて思っていたら台湾人のパパが「ここに座ってください」と自分のとなりを指さした。
すぐ隣に座ると、お父さんはみかんをくれた。(みかんをあげるって世界基準の平和的な行為だなあと思った!)
「日本のどこから来たんだ?」「どんな仕事をしてるの?」などなどたくさん聞かれた。彼らはとても親日家で、もう数えきれないほど日本を旅行してること、ゴルフ場は日本が世界で一番だということなんかを話していた。日本では、新幹線の乗り放題のフリーチケット?(そんなのあることを初めて知った)を使って、北から南まで旅したそうな。
お父さんも娘さんもとてもきさくで、話していたらあっと言うまにハノイについてしまった。
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AM4:30ハノイの駅に着く、ここで台湾人Familyとバイバイ。心の中で、「台湾にきたらうちへ遊びにきなさい」と大豪邸に招かれるシンデレラストーリーがふと浮かんだんだけど、現実には起こらなかった。やっぱり下心はよくない。

それにしてもさっきも台湾人のお父さんに言われたけど、このベトナムの旅は本当にタイトなスケジュールだったなあ。この5日間、飛行機に電車やバス、移動時間もかなり長かったしね。もう半月ほどここにいるみたいに感じる。

ぼくはこの旅の最終日でいろんな集中力が切れてきていた。日本にいるときとおなじようにふわふわしはじめた。
まず、自分のベッドに携帯を忘れた。あわててとりに戻ったら布団の下にあったのだが…。次は改札をでるときに切符をなくしたことに気付き、地面いっぱいに荷物を広げて切符を探す姿に同情した駅員さんは「もういいからでなさい」と言ってくれた。ああ、よかった。
というよりこんな時間に駅についても何もすることがない。ちょっとお茶でも、と近くをうろうろしたけどどこもお店はあいていない。仕方がないから1時間ほど駅のベンチに座って日記を書いたりして休むことにした。こんな時間でも電車を待つ人でけっこう賑やかだ。旅のはじめはあんなに人ごみの中が不安だったのに、国や言葉が違ってもそばに人がいると安心する。

ふと足もとを見ると、旅の直前に買ったバックパックが泥だらけになっていることに気付いた。きのうまでのSAPAが夢みたいだ。
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AM5:30、ホテルに着くと鍵がしまっていた。12月31日から1月1日AM11:00チェックアウトの時間まで部屋を押さえていたから、少しの時間でも広いベッドで休みたかったのに。DAVIDが起きる時間まで、しょうがないので周辺をうろうろすることに。まだあたりはまっくらだ。銀行の前の狭いスペースに腰をおろして、ただじっと座っていた。今日の僕は無気力だ。あまりにも動かないでいたら、蚊にさされた。

カメラを街に向けたのだけど、もう撮らなかった。ぼくのベトナムでの写真旅は、SAPAで完結していた。もう思い残すことはない。

日本は今頃朝起きて、お正月の挨拶でもしているのだろう。とたんに日本が恋しくなってきた。
「はやく日本に帰ろう」

AM7:00、ようやくDAVIDが起きてきてホテルの扉が開いた。ぼさぼさの髪型で「Happy New Year」と彼が言う姿を見て、憎めない人だなあと思った。
ぼくのズボンが破れてしまったので、「針と糸を貸して」と頼んだら「うちでやっとくから大丈夫!」と満面の笑み。DAVIDいいやつやん!とちょっとハッピーな気分で部屋までの階段をかけあがった。(結局あとでちゃっかり7$請求された。どう考えても高いだろう、DAVID!!)

部屋に入ってすぐに、撮影したすべてのデータをCFからHDに移していった。HDはパンパンになった。70G、2,000枚ほど撮影していた。よくがんばったよ、ぼくのいとしの5DMarkⅡちゃん。

シャワーを浴びて、10:00ごろにハノイの街に出た。
軒先にたくさんのベトナム国旗が掲げられていた。日本以外の正月の雰囲気は初めて見るから新鮮。
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ホテルの近くの雑貨屋で、国旗やマルクス・レーニン主義の共産主義のシンボル「鎌とハンマー」の飾りを買った。政治的なアイテムなんだけど、どうもこういうデザインが好きで。おばあちゃんとおじいちゃんが店番をしててね、なんだかほっこりしてしまってお店の椅子に座らせてもらってちょっとお話をした。
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あいもかわらず、地図も持たずブラブラする。今日はなんだかカメラが重い。この日は、70枚ほどしか写真を撮らなかった。写真も、ぜんぜん寄れていない。
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この日唯一のお気に入り写真。濃い赤と水色の配色が絶妙!マーティン・パーの写真みたいだ♡この写真が撮れただけでこの日は満足した。
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ホアンキエム湖に着いたらたくさんのひとひとひと。それすら撮っていなかった(笑)自転車と花。ちょっと斬新なディスプレイ。
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彼女は飴細工を器用に作っていた、子供のころの友達に似ているなあと思っていたら目が合った。
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その飴を買った女の子。(うしろの2人組はどいてくれなかった)
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公開プロポーズでしょうか。
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ベトナムの人も写真が大好き。
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街は正月の活気にあふれていて、若者もみんなとてもハッピーな顏をしている。それなのにぼくはろくに写真も撮らず、さぼってばかりいた。カフェに3回ほど入ってはコーヒーを飲んだ。もうすっかり心は日本にある。みんなに会いたい。
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そんなのことを考えていたら、となりに座った小さな女の子が「ByeBye」と声をかけてきた。彼女は近くにいる人全員にバイバイを言っている。そばにいたお母さんは照れくさそうに、ぼくに会釈した。「バイバイ」ぼくも女の子に手を振りかえして写真を撮った。
…この国に来て本当によかった。
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この写真を最後にベトナムの写真はおしまい。ぼくにとっては、34歳にして初めてのドキドキ冒険旅行だった。ぼくは、この旅の前にもらったとっても素敵な言葉を思い出した。

「私はいつも、想像できるあらゆる悪い事は絶対に起こらないと知っていることと、全てが繋がっていると意識することを忘れずに、本物の笑顔と耳の地図を持っていくよ。」

心配していた悪い事は本当に何一つおこらなかった。
ベトナムという国は、ぼくにとって特別な場所になった。日本人のアイデンティティを持つぼくと、とおく離れたこの国に住む人が繋がった。
この国が抱える問題や、離れてみてはじめて気付かされた日本のこと。自分の足で街を歩き、人と話し、触れ合ってぼくはここでも人の心が通い合う幸せを感じた。

次はもっと荷物を軽くしていこう。

ぼくはPM8:30の飛行機に搭乗するのにPM4:00には空港につき、この旅の最初みたいに空港ではおどおどしていた。朝に買った大きな壁掛けはスーツケースに入らないものだからビニールのままスーツケースにくくりつけてお姉さんに渡したら「NO!!」って言われるし、トイレに鞄を忘れ、出国審査ではまた怒られ、飛行機の中ではジュースをこぼした。人間そんなにすぐに変われるわけではない。

だけど、この旅に出る前よりも迷いがなくなった。自分のすべきことがはっきりとわかった。
そして、写真が世界中で通用する共通言語であることに感動した。日記帳に殴り書きしてある一文を見つけた。

「カメラは無敵だ!!写真に出会えてよかった!!」

これからも写真で、たくさんの人と繋がっていきたい。
離陸してベトナムの大地が見えたとき、心から「ありがとう」を言った。
飛行機の中で、ヴァンからもらった草で編んだ馬を取り出した。この国の人々が、こどもたちがずっと笑って暮らせる世界であるように。
そしてぼくの住む愛すべき日本が、強く優しく正しい道を歩んでいけますように。

【追記】
7回にわけてお送りした、長い長い旅の記録を読んで下さった皆様、本当にありがとうございました。この旅行記を見ていただいたみなさんに少しでも、愛とか優しさみたいな、人の素朴であったかいものを届けることができるのなら、写真を撮る人間としてこれ以上ない幸せです。ぼくひとりで世界のこどもたちを救うことはできないけれど、彼らとの思い出をみなさんと共有していただくことで、何かがかわるかもしれないと信じています…。


ナナツモリ 田村 広司
by nana-photoroom | 2012-01-16 22:52 | ベトナムの旅

ベトナムの旅 6 VAN編

12.31(Sat) くもり時々雨

AM6:00起床。この旅ではとても規則正しい生活をしている。ちょうどよい時間に眠って、朝はやく起きて、ご飯をたべる。適度な休養とゆっくりした時間。少しの筋肉痛はあるけど、体は絶好調だ。サパは今日すこし小雨が降っている、すこしホテル周辺に出てみると昨日よりも霧も濃い。
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すこし歩くと、きのうマーケットで会った女の子が近づいてきた。「ヨッ」と言って肩を叩いてきた。彼女達もガイドだ。小さな村だから2日しかここにいないけど顔見知りになる。
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そういえば今日は大晦日だ。日本の独特のあの大晦日のはりつめた緊張感はここにはなく、いつもと同じ暮らしがある。朝食にはパンと練乳たっぷりのベトナムコーヒーを。ベトナムに来てから、苦手だったコーヒーを飲むようになっていた。日記をつけるのもすっかり習慣になった。
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朝食時に今日のトレッキングメニューを確認する。PM3:00ホテル着。きのうよりも少し長いコースが組まれている、PM5:00にはホテルを出発するようだ。今日でSAPAを離れることになる。SAPAの景色を人々を、しっかりこの目に焼き付けよう。
AM9:00トレッキングスタート。ブーが「よく眠れた?」と全員に聞いていた。「sleep well?」という英語の響きがとても女性らしく、素敵な言葉だなあと思った。
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マーケットの近くにきのうよりも多くの人だかりが。今日は土曜日、週末には多くの人が集まる。
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しばらく歩くと、この日もヴァンたちのグループが合流してきた。「おはよう!」と元気に挨拶をした瞬間の写真、いい笑顔だ!今日の物語の主役はこの小さな女の子。
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ヴァンは大きく手を振って、足を外側に投げ出すようにずんずん歩く。アニメのキャラクターのようだ。今日はヴァンをたくさん撮ろうと決めた。
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今日は視界が昨日以上に悪い。SAPAに滞在している間、視界が開けることはほとんどなく、写真もクリアなものがなかなか撮れずすこし残念だった。今日は昨日よりも足下もかなり悪いと聞いていたので、ホテルで長靴をレンタルしたが正解だった。
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下の写真の彼女たちは、村からマーケットのあるSAPAへと歩いてくる。遠い村だと4〜5時間かけて歩いてやってくるそうだ。作業効率を考えてか、歩きながら縫い物をしてたり、縄を編んだりしている女性をよく見かけた。
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ぼくは今日もたくさんの子供たちを撮った。あいかわらず罪悪感は残ったままで。
すこしだけわかってきたことがある。ぼくはファインダーを通して世界を見るほうが、よりその現実を正確に把握でき、また肉眼でみるよりもはるかに濃く体に入ってくるみたいだ。
手で触れたりするよりも、より感覚的で生々しく生命を、温度を感じることができる。
ぼくがどうしても知りたかったのが、こどもたちの今だった。それはもう理屈じゃなかった。シャッターを切っては、こどもたちに近寄って挨拶や握手をした。それは自分のなかでの一方的な「ごめんなさい」の意味があったのだとおもう。
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視界は悪いけど、歩いているだけで本当に気持ちがいい。下写真のモン族の女性はあんまり笑わない、たまに「にやっ」とするだけ。ぼくにはやたらとおふざけのちょっかいを出してきたのだけど(笑)笑い方とか、ちょっとバカにしながら真似してくる!!失礼だなあ!でもヴァンはこの女性にとてもなついてた。ガイドのブーも、小さなヴァンをとても気にかけていた。彼女は愛されている。
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この日のトレッキングコースは下り坂も多く、急ですべりやすかった。そのたびに、モン族の売り子さんたちはぼくらのそばで安全に歩けるようにお手伝いする。「あとでお土産買ってほしいから」とかそんな理由ではなく、100%の善意で手を引いているのがわかった。彼女たちはとても優しい。
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深い霧の中をどんどん進んでゆく。
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一緒に歩いていたヴァンが、突然道を外れて草の生い茂った足場の悪いほうへ入っていく。みんなで「危ないよ!」と言ったが本人はあっけらかん。
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歩きながら、何やら手元で作っている。
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ぼくは彼女が何をしているのかすこしきになって「何作ってるの?」って聞いたけど教えてくれなかった。5分ほどたって、ヴァンが「はい、これ」ってぼくに何かを差し出した。「ん??」ぼくは状況がちょっとよくわからなかったんだけど、ブーが「gift for you」だよ、と教えてくれた。草であんだかわいい動物。ヴァンは「Horse!」と教えてくれた。ぼくはこの瞬間、昨日から溜まりにたまった感情が溢れてしまって、ちょっとヴァンの顏が見れなかった。ちいさな声でありったけの気持ちをこめて「ありがとう」と言った。
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もちろんぼくはこの出来事を、ぼくにだけ起こった特別で感動的なストーリーではないことはわかっていた。ヴァンは小さいけど売り子さんなんだ。これをもらって感情移入しない人はいない。現にぼくは他のモン族からも花飾りをもらったのだが、その時にヴァンは「なんでこの人にあげるのよ〜」とすねていたから。長年モン族の売り子さんたちがツーリストと接する中で、覚えたテクニックの1つなのだろうと思う。
まだ10歳の女の子が、この地で大人たちにまじってこんなふうに強く立派に生きている!!

ぼくは歩きながら泣いた。
うまく言えないんだけど、かわいそうとかそんなんじゃなくて、日本から遠く離れたこの地でこうやって頑張ってるこどもたちがいる、元気で生きてくれていることがとてもうれしかった。

この小さな手から生まれた愛らしい馬をとても大切だと思った。この旅でずっと首から下げていたパスポートケースに、壊れないように大切にしまった。
今日のトレッキングルートの目的地のひとつは、ラオチャイという村。あと20分ほどで到着する。ヴァンはそこでバイバイだよ、と言った。
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がけの道を抜けると、眼下には一面の棚田。この時期は泥の色。夏にはここが一面の緑で覆われ、秋には美しい黄金色にそまるんだって。ブーが「夏や秋にもSAPAにきてね」と言った。「夏にきたら、またブーがガイドしてくれる?」と言ったら「もちろん!!次はホテルではなく私達の住む家にホームステイするといいよ!」と笑った。ありがとう。
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この橋をわたるとラオチャイの村はもうすぐそこ。
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ラオチャイ村はレンガでくみ上げた質素な建物がいくつか並んでいて、そこにツーリスト向けのちょっと大きなレストランがひとつだけある。
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ある場所に足を踏み入れたとたん、ここで待機していたモン族の人々が一斉にツーリストを囲む。きっと、モン族の中でもルールがあって、商売をできる場所が決まっているようだ。彼女たちの最初のいい値は高めなので、ツーリストはここで値段交渉をする。
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もちろん、ぼくも囲まれた。「買って買って買って!!!」とあっという間に人だかりができた。その後ろで、小さなヴァンは背伸びをして必死でぼくに訴えかける。「私から買ってほしい」と。
ぼくは、人をかき分けてヴァンの元へと行った。すると隣にいたブーが一言。
「ヴァンから買ってあげて」と。
ぼくは【うん、わかってるよ】と頷いた。
ヴァンは肩から下げていた黒い布製の鞄をふたつ指差した。
「いくらなのかな?」
「ふたつで15$。」
「うん、わかった。ありがとうヴァン、今日は楽しかったよ」とお礼を言った。
そしてバイバイを言ってその場を離れようとしたら、ヴァンが後ろから手を引っ張った。振り返ると、彼女が手首にしていた銀色のブレスレッドを外して、「これ、あげる。」と差し出した。

彼女なりの精一杯の「ありがとう」だったのだと思う。一日で宝物がふたつもぼくの元にやってきた。
「ありがとう。」
このあとに食べた昼食は、あまりのどを通らなかった。観光客の残飯めあてのかわいいわんこがテーブルの下から顔を出した。ほら、またぶれている!!(笑)
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ここからはまた、ぼくら7人のパーティーでの行動になった。今日はかなりの距離を歩いている。ある場所まで行けばそこからバスがひろってホテルまで送ってくれるらしい。さあ、あとすこしだ、歩こう。ぽっかりと心に穴ぼこができたみたいで、ボーッとしてしまったのでほっぺたを抓った。ふと、昔読んだ漫画「ちびまるこちゃん」の話で、まるこがタイで出会った女の子「プサディ」の話を思い出した。(誰もわからないかな…)(笑)
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バスが見えてきた、もう帰る時間だ。SAPAとのお別れも近づいている。
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15分ほどバスに乗り、PM3:00 ごろホテルに着いた。着替えをして、レストランでコーヒーを飲んだ。PM5:00出発のバスまで、あと1時間弱時間があるから、街に出ることにした。大好きなマーケットにももう1度行きたかったから。
ホテルの前で水を売っているおばちゃんがいる。昨日から笑顔で挨拶してくれるこのおばちゃんから買おうと思っていたのに、すっかり忘れて他のお店で水を買ってしまってた。申し訳なかったので、今日やっとおばちゃんからお水を買えた。ハグしてくれた。
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すこし散歩しよう。
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街で偶然ヴァンを見かけたが、ぼくはもう彼女に話しかけなかった。すれ違いざまに最後の一枚を撮り、心の中でお別れを告げた。
彼女にとって、ぼくがたくさん出会ったツーリストの中の1人だったのだとしても、ぼくは一生彼女のことを忘れないだろう。ぼくの知らなかったこの国で、こんなにもまっすぐ生きている子供たちがいる。ヴァンやここで出会ったこどもたちがいつまでも幸せでありますようにと、心から願った。
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「SAPAはとてもピースフルなところだよ」とおとついプラホバが言っていたのを思い出した。確かにここは人も自然もとても神秘的で美しい場所だった。それと同じくらい、その反対側にあるものから、どうしても目を背けることができなかった。
ここにくるまでなんの知識も入れてなかったぼくは、SAPAは手つかずの原始的な場所だと勝手に思いこんでいた。まさかホテルに無線LANまで整備されているなんて思いもしなかった。
ぼくら観光客がこの地に入ることで、彼ら少数民族は収入を得、一部の人は豊かになった。もちろん失ったものもある。近年、少数民族の文化や風習に変化が生じているらしい。90年代末までは、週末の夜になるとSAPAのマーケットにザオ族の若い男女が集まり、女の子は男たちの気をひくためにハミングのような独特の歌を歌う「歌垣」という求婚の風習があったらしい。この風習はいつしかなくなった。観光客が見物に集まり始めたからだという。

きれいごとを言うつもりもない。ぼくも観光客だし。少数民族に会いたい!とか俗っぽいこと言って写真を撮っている。
それでも、ぼくはここに来れてやっぱりよかったと思う。
知ることができてよかった。日本にいたらわからなかった。自分の目で直接見て、この手で触れたものしか、やっぱり実感できないし次の行動に移せない。
ぼくが何もわからず、感覚でベトナムの地を旅先に選んだのも、きっと全部ここに繋がっていたのだと妙に納得した。九州の旅でも同じ感覚があった。2011年の最後の日を、この場所で過ごすことができて本当によかった。
ラオカイ行きのバスに乗りこみ、また2時間かけて山を下ってゆく。ここから寝台列車でハノイの街へと帰ります。この旅も残すところあと一日…
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2012年、ぼくは人生ではじめて新年を日本じゃない場所で迎えた。しかも、寝台列車の4人部屋で台湾人Familyご一行と一緒に…。

2012年が平和で穏やかな一年でありますように…


最終話へつづく
by nana-photoroom | 2012-01-13 21:47 | ベトナムの旅

ベトナムの旅 5 SAPA初日

最初に断っておきます。SAPA編初日、と〜っても長いです。写真も多くて、パソコン環境によっては重くてみにくいかもしれません…ごめんなさい!でも見ていただけるとうれしいです。

12.30(Fri)くもり時々雨 SAPA1日目

AM6:00ギオマがおこしてくれて目が覚める。灯りをつけたらどうやら列車はラオカイ駅へ到着したようだ。ラオカイはハノイの北西225kmに位置し、中国の国境に近い。すぐに荷物を取り出し、電車を降りた。ハノイよりも肌寒い。ここでマークたちとバイバイする。
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DAVIDの話では、駅をでたらツアーを企画してるホテルがぼくの名前が入ったプラカードを持ってたっているとの話だった。改札を出たらプラカードを出したツアー会社がいくつかある。自分の名前を探す。いつものお約束、ぼくの名前がない…こんな場所でひとりにされたらたまらないよ(笑)
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これも手ぶれがひどい、ぼくはどうやら心の乱れがとてもよく写真にでるみたいだ。
結局どこにも自分の名前がないから違うツアー会社の人に探してもらったら、プラカードもまともにもってなかった運転手のところに案内された。彼の紙にはちいさく「Tiroshi」とあった。(ぼくはHiroshiだ)
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すこし、トイレに行っていいかと聞いて「いいよ」というからすぐにトイレをすませて元いた場所に戻ったらさっきの運転手がいない!!必死で人ごみをかきわけて探したら、そのバスは出発寸前だった。ぼーっとしてたら置いてかれる。なんとか小さなバスに乗れて、ここからSAPAまで約2時間のバス移動、ずんずん山を登っていく。ラオカイの街はハノイとはまったくちがってとても静かで素朴だ。昨日のハロン湾もそうだったけど、このバス移動の時の車窓の景色が一番だ。バスの乗車位置の関係で写真は撮れず…無念。車内には運転手の好きなベトナムの演歌みたいのがずっと流れていた。
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途中、霧が深くなってきた。雨も降ってきた。まったく前も見えないのにこの運転手はスピードを落とさない。SAPAは周辺に住むベトナムの少数民族であるモン族やザオ族が集まる場所。ぼくは彼らに会いたかったからここに来た。山を登ってゆく途中に、モン族が生活しているのが見える。大きな衝撃だった。いまでもこんな風に生活している人が世界にはいる。とにかくはやくSAPAの地を踏みたかった。AM8:15バスは僕の泊まるSUMMIT HOTELについた。
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標高も1000Mを超えているのでとても寒い。昨日DAVIDにSAPAの気候と服装を相談したら、ハノイと変わらないから薄手のシャツで大丈夫って言ってたけど信用せずに厚着をしてきてよかった。彼はぼくの4倍くらいテキトウなやつだった。
ツアーを申し込んだ時点で泊まるホテルはもちろん、ツアー内容もまったく知らされていなかったので、当然壮絶な安宿だと思っていたのだがとても清潔で立派なホテルだったので驚いた。このSAPAには今日と明日滞在するのだが、フロントで2日分のスケジュールを渡される。
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すべてトレッキングだ。そういえばきのうハロン湾であったロシア人のプラホバは「SAPAのトレッキングはとてもしんどいよ、34歳でしょ?きついよ〜」っ言ってたのを思い出した。大丈夫かなあ…でもスケジュールを見るかぎり今日も昼までのトレッキングだし、まあなんとかなるか…。今日はAM9:00に出発するらしいのでそれまでホテルのレストランで朝食をとることに。とてもきれいなレストランだ。
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AM9:00にロビーに集合すると、エスパー伊東にそっくりのホテルスタッフがいくつかのグループに振り分けていた。ぼくが名前を呼ばれたグループは7名のパーティー。ドイツ人カップル、カナダ人夫妻、アメリカ人夫妻、あとはぼくひとり。今日明日と、このメンバーで行動することになる。そして、このグループのガイドをつとめるのが黒モン族のブー。彼女は笑顔で「Nice to meet you」と言った。この時点でもう気持ちが高ぶっている。まさかガイドを黒モン族の人にしてもらえるなんて思ってもみなかったから。
他のパーティーのガイドをつとめる女の子が今日のルートを確認していた。
モン族の女性たちはみな背が低い。たぶん145cm〜150cmくらいかな。顏はハノイの人たちよりも、日本人とか中国人とかの東アジアの人に近くとても親近感を感じる。
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ホテルの前にはすでに何人かのモン族が集まっている。あかん、めちゃくちゃドキドキしてきた!!ちょっと冷静ではいられない。
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さっそくブーを先頭にぼくらのパーティーはホテルを出発した。ぼくはたくさん写真を撮りたかったので、パーティーの一番後ろを歩いた。道行く人はツーリストか少数民族たちしかいない。ここは全部映画のセットなの??っていうくらいの時代劇感。ずっと昔の世界にタイムスリップしたのか、そうじゃなきゃどこか空間の歪みにできたパラレルワールドに迷い込んだのかという感じ。
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このときはあまりの興奮に、まだどういう距離感で写真を撮っていいのかわからなくて終止フワフワしていた。この状況になれるまでもうすこし時間が必要だ。SAPAの街はちいさく、30分もあれば一周できてしまう。このあたりはツーリストのために整備がされていてけっこう立派なホテルなんかもある。こんな平和な場所だとは思わなかった。
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この路地がとても気になって4枚ほどシャッターを切った。やっぱり好きな感じだった。シャッター切ったときにいいなあと思った感覚と、帰ってモニタで画像チェックしたときの感覚も同じ「いいな」だととてもうれしくなる。このあたりまではけっこう大きな建物がある。
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10分くらい歩いたあたりから景色がかわってくる。足下は整備された道路ではなくなり土はぬかるみ油断すると足を取られる。山肌はゴロゴロした大きな石が覆ってる。ホテルで長靴のレンタルがあったのはこういうことか。道はさらに霧につつまれていく。
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小さな関所のようなところでガイドのブーが入山手続きをする、そしてゲートをくぐっていくと黒モン族の一行がぼくらのパーティーに合流してきた。ぼくがこの旅で忘れることができないひとりの女の子はここであった。
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彼女たちは、すごく簡単に言ってしまうと、サパのお土産品を観光客に売りたいのだ。ホテルのあった市街地付近でも何人かの黒モン族の営業攻撃を受けたが、彼女たちのやりかたはちょっと違う。パーティーと一緒にトレッキングをし、あるポイントがきたら営業をかける。それまでは観光客と雑談をしたり何でもない会話をしたりしたりする。そうすることで観光客は彼女達に深く感情移入するから買ってもらえる確立は高くなる。
彼女たちは英語が話せるものは少なく、話せないのでみなおなじことをきいてくる。
「Where are you from?」と「What your name?」と「Are you married?」この3つ。
英語がわからない人は、こたえてもここからあまり会話が続かない。
入れかわりたちかわり、何人かと同じような会話をし、最後に話かけてきたのが彼女。名前は「ヴァン」という。彼女はうまくはないけど、日常会話程度の英語を話すことができた。ピンク色のジャンパーが鮮やかで、とても強い目をしていた。
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「何歳?」と聞いたら、彼女は「10歳」と答えた。彼女たちはみな身長が高くないので、年齢がちょっとわかりにくかったんだけど、あきらかにひとりだけ子供だった。
背中のかごに、小さな子供サイズのカラフルな傘がささってて、それを貸してもらって傘を開いたらちいさな猫のキャラクターが書いてあってなんだかそれがとても愛おしかった。
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ぼくは昔から、こういうキャラクターものに弱い。学生のころ働いていたバイト先で、あまり好きじゃなかった男の先輩が制服をぬぐと、ちょっとへんな顏のミッキーマウスのトレーナーを着ていて、それを見た瞬間に後ろから抱きしめたいほど愛おしくなった(笑)この感覚ってわかりますか??
話を戻して。ここからずっとヴァンと話をしながらトレッキングをした。前方を野ぶたがぶーぶー横切ると一緒にけらけら笑った。ちょっと靴ひもがはずれただけでもけらけら笑った。
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長い階段を登っていくと、視界がすこし開けた。ガイドのブーが説明する。「ここはこの村の小学校で、周辺の8歳から12歳の子供たちはみなここで勉強している。今日も学校の授業があるんだよ」と。
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あれ??…10歳のヴァンは、ここで物売りをしてる…。ぼくはとてもその事実を受け止めるのが辛かった。ブーのようなガイドのこたちは英語も完璧で、着ている洋服ひとつ見ても同じ部族の中でも裕福なのだろうことが伺える。こうして観光客に物売りをしているひとたちは、きっと貧しいのだ。10歳といえば、うちのお店にいつも遊びにきてくれるあんちゃんと同じ年だなあ、とかいろんなことを考えたけど、ぼくのものさしで彼女たちを測ってはいけないと思った。「幸せは普遍的なものではない」と友達が言っていたのを思い出した。
ヴァンに、わけのわからない変な歌を教えたら彼女はまたけたけた笑っていた。
ヴァン以外にも、ぼくはこのあとのトレッキングでもたくさんのこどもたちと出会うことになるのだが、そのひとりひとりの子供たちの顏が今でも脳裏に焼き付いて離れない。
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家家をみると、そこには彼らの暮らしがある。
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黒モン族の衣装が干してあった。
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2時間半ほど歩くと、今日のトレッキングの目的地であるCat Catへついた。ここは滝が名所でちょっとした休憩所になっている。手持ちではこのシャッタースピードが限界!!ここですこし休憩をとる。
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休憩所って人の動きもとまって、みな油断してたり、ちょっとおもしろい瞬間が意外とあったりしてシャッターチャンスも多いからおちおち休んでられない。
テンションMAXのカップル、滝をバックにジャンプの巻。
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同じパーティーの黒人男性をすっごい撮りたくて、でも警戒してはったので声かけづらく隠れて撮ったらこのとおり、二枚目でばれました。目が合ってしまったのでここではじめて彼と会話した(笑)はあ、気まずかった。
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こういう観光地の人がとどまるところって、そこで暮らす人とはじめて訪れる人が一緒の空間にいて、その温度の違いがぶつかりあったりする。この2枚の写真は2mほどしか離れてない。鋭い目で商売する女性と、おちゃらけて躍るおじさん。彼は終止こんな様子だった。
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何やら小屋の方から賑やかな音楽が聞こえてくるなあと思ったら、モン族による民族舞踊が披露されていた。ちゃんと音響や客席も整っていてびっくりした、さしずめモン族板のAKBだ。傘を使って軽やかなステップで躍ってる、ジプシーの踊りに似ている。中央のこが前田のあっちゃんだね。
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とても素敵なショーだった、小屋を出てすぐとなりの軒先に男たちの遊びのあとが残ってた。将棋かなあ。
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さあ、後半戦に出発だ。よろしくね、ブー。
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途中のぼりの坂がけっこうあって、しんどい観光客のためにこうして村の男たちがバイクで待機して商売してる。「オートバイ!オートバイ!」と毎回声をかけられるのは少し興ざめだ。
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またこどもたちを発見!何やら楽しそう…こんな時は一緒になって遊ばせてもらおう。日本でいうところの「けんけんぱ」をしている。
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ここで遊んでいたら自分のパーティーを見失ってしまったのだけど、優しいブーはすこし坂をあがったところで待っていてくれた。ブーは体の大きな黒人女性の体を気遣って、坂をあがるたびに「疲れたね、休憩しよう」と休んだ。いつも「あ〜疲れた〜ふ〜」と、いかにも自分が疲れて休んでいる、みたいな表現をする。女性がほかのメンバーに迷惑をかけてしまう…と思わせないために。
彼女は頭がよく優しくて、とてもよく気がつく。ぼくが出会ったすべてのツアーガイドの中でダントツ一番の素晴らしいガイドだった。
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さらに歩を進めると、こどもたちがたくさん集まってくる場所があった。どうやらここは駄菓子屋さんのようだ。ぼくのカメラは白い長いレンズをつけると、攻撃的でほんとうの武器のようだ。こどもたちにとって、突然この大きなレンズを向けられるということは怖いことなのかもしれない。
写真を撮る前にこの怖くないよと、できるかぎり今まで撮った写真を見せるようにしていた。するといつもこどもたちはカメラと写真に興味を示してくれた。
でも、どれだけコミュニケーションがとれていたとしても「写真を撮りたい」という衝動は、ぼくの完全なエゴだった。その下心でこの大きなレンズをこどもたちに向けることに対する罪悪感みたいなものも正直あった。ただ彼らはここで暮らしているだけなのだから。
でもぼくは、写真を撮り続けた。それが何故だか、正当でもっともな理由も見つからない。それがどんな意味を持つのかきちんとわかっていようと思った。
ぼくは凶暴な【観光客】で、彼らのテリトリーに土足で侵入しているんだ!!
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だんだんと、さらに霧が濃くなってきた。
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そろそろ市街地のほうへと戻ってきたようだ。
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ザオ族の女性をはじめてみた。
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途中ホテルのバルコニーにバラの花が飾ってあった、この花はぼくら観光客のために…
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SAPAのマーケット近くで今日のトレッキングはゴールを迎え、ここで解散だよとブーが言った。見るものすべてが美しく、笑顔に救われ、そして心には重い荷物がひとつ増えた。半日しか歩いていないのにとても長い時間に感じた。
この場所で、ヴァンはぼくに土産物を買ってほしいと言った。売り込みかたが上手じゃないから、すぐに周りの大人たちの顏を覗き込んだ。何も言わなくても、どんな商品でも買うつもりだった。色鮮やかなピンクとブルーのえり巻きを言われるままの10$だった。最後に、ぼくはヴァンの手がすごく美しいなと思って手のひらを撮らせてもらった。
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PM1:30すぎにホテルに戻り昼食をとった。チキンカレー。あたたかくてとてもおいしかった。
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ホテルでチェックインを済ませ、暗くなるまでSAPAを散歩することにした。まずはホテルの周辺をぐるっと回った。
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いつもの後ろ姿、あいかわらず前に回り込めない。ここは共産圏の国だ。
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しばらく歩いているとマーケットに出た。マーケットには周辺の村々からモン族やザオ族の人々がたくさん集まってくる。これに観光客が加わってとても活気がある。マーケットには「暮らし」が息づいていてぼくはこの風景が何より美しいと思った。1Fは食料品売り場。野菜、果物、肉、魚、それに食堂もあった。
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2Fは雑貨屋や、モン族やザオ族が身にまとう服や生地なんかも売っていた。ぼくがヴァンから買った襟巻きもここに売っていた。
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外側に回ると花屋があった。
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マーケットを抜けたら、他のパーティーのガイドをしてるモン族の女の子にあった。「おっきいカメラだねえ」と話しかけてきた。いつものように写真を撮らせてって言ったら、サービス精神旺盛に笑ってくれた。とても人懐っこいふたりだった。
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去り際に「あ、みかんいる??」と彼女たちがちいさなみかんを2個くれた。さっきマーケットで買ったんだ〜とうれしそうに話した。みかんをもらうのって、なんだか日本にいるみたいだ。とてもとても嬉しかった。口に入れると、甘くて優しい味がして心も体も温かくなった気がした。
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そろそろホテルに戻ろう。もちろん道中もパシャパシャ撮っていた。もうカメラがほんとに体の一部みたいだ。この旅でひとりじゃないと感じたのは、人々の優しさだけでなかった。ぼくの人生を救ってくれたのも、この旅で孤独じゃなかったのも、このカメラがいつもそばにあったから。ぼくは一生写真に感謝しなければいけない。とても深い結びつきを感じた。
PM6:00、ホテルにもどり食事をとり、この旅ではじめてゆっくり夜を過ごした。PM10:30、体の声に従い、電気を消して眠りについた。

SAPA編2日目に続く
by nana-photoroom | 2012-01-12 21:23 | ベトナムの旅

ベトナムの旅 4 ハロン湾編

12.29(Thu) くもり

AM6:00目が覚めた。ゆっくりと朝の準備を。昨夜気付いたのだがこの部屋にはちゃんと暖房があった…今日はスケジュール的に困難が予想される。でかいフランスパン一個の朝食をとり、AM8:00にハロン湾行きのバスがホテルまで迎えにくることになっているので、きちんと10分前にロビーで待つ。ツアーバスは8時半を回ってもいっこうに来る気配がない。不安になってDAVIDに聞いたらいろんなホテルでお客をピックアップしてるから遅れているだけだ、「Don't worry」と。ぼくが不安になっているのは朝無事にハロン湾行きのツアーバスが来るかどうかの心配じゃないんだ。
このツアーは予定ではPM8:00にこのホテルに戻ってくる予定になっている。出発ですでにこんなに遅れていたら、PM9:30のSAPA行きの夜行列車に乗れないんじゃないかという不安。
何度もDAVIDにこれをきいた。「ちゃんとPM8:00にホテル戻ってくるよね??」と。DAVIDは親指をたてて「大丈夫だ」と言った。その笑顔はまったく信用できなかった(笑)でもハロン湾へは行きたいし待つことにした。結局ツアーバスは1時間半遅れてホテルに到着した。

迎えにきたツアーバスはぼろぼろの20人のりくらいの小さなバスだった。補助席もすべて使ってやっと全員が乗れるくらいぎゅうぎゅうだ。乗車前に窓から外を見るこども発見!一枚だけ撮った。この旅ではシャッターチャンスの大切さを改めて思い知らされた。
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きのうまでは一人旅気分だったけど、このバスに乗ったときに一気に旅行者になった気分になった。ツーリストばかりだったから。アジア人も数名いるが日本人はいないのかな??ひとり旅でいるよりずっと居心地が悪い…。
となりの席のイギリス人女性が斜めまえのドイツ人男性に口説かれている。すごい角度で口説いている、撮りたかったけどあまりの狭さ近さにピントがあわなかった。そんなことよりも、道中の窓の外の風景の素晴らしいこと。ハノイ市内より、撮りたい場所ばかりじゃないか!!幼稚園生が手をつないで輪になって躍っていたり、水牛のとなりで男性が昼寝してたり。のどかな田舎の風景が続く。ハロン湾じゃなくてここでおろしてほしかったけど言えなかった。次はこんななんでもない場所を訪れたいと思った。外の風景はこの1枚しか撮れなかった。ベトナムのお墓。
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今日は観光だ。途中のトイレ休憩のようす。あいかわらず居心地悪い…この写真にはなんにも写っていない(笑)ぼくの心が現れている。まったく距離感がとれてない。写真は正直だ。
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このハロン湾ツアーに参加したことをちょびっと後悔する。ハノイから約4時間のバス旅。運転手のドライブはカーチェイスのように荒かった。山賊の車があるとしたらきっとこんなだろうと思った。でかい声で携帯で話ながら運転するし…この旅で、殺人などの事件に巻き込まれる可能性はそうないとしても、交通事故死なら普通にあり得ると思った。(現に帰りのバスで死亡事故を目撃してしまった…)日本のように「命を預かる」という感覚はないんだろうな。
そうこうしてるうちにハロン湾についた。
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ここは世界遺産に登録された場所。大小3,000もの奇岩、島々がにょきにょきとそびえ立っている。じつはぼくはここは、そんなにも興味があったわけではなかった。ベトナムにきたのだからハロン湾は一応おさえておこうくらいのものだった。世界中どこでも観光地然としている感じ?美しい風景でも観光客のために整備された感じは世界中おんなじで、そこにちょっと抵抗があった。
実際、写欲はほとんどわかず写真にも気持ちがあまり入っていなかった気がする。海に背を向けて違う写真ばかり撮った。「さあ、どうぞ写真撮ってください」と言われると撮りたくなくなるのは、ぼくの性格が悪いからだろう(笑)石川直樹だったらきっと美しく撮るのだろうと思うし。
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でも、この場所はとても素晴らしい思い出の場所となる。

話を戻して。ハロン湾への入り組んだ場所、そして鍾乳洞まで船で向かう。
チケットを渡され、名前や年齢、国籍をツアー客が記入していく。そんなとき、となりにいた男性が「Where are you from?」と話かけてくれた。すぐに彼が日本人だとわかった。思わず「日本人だよ!」と日本語で答える。今日はひさしぶりに口を開いたから声が枯れていた(笑)船での移動中、ろくに景色も見ずに彼と話をした。
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Oくんは、いまアジアを2ヶ月かけてもわる旅にでている最中だと話してくれた。彼はとても旅慣れしていて堂々としていた。普通に会話できることが楽しくてずっとしゃべっていた。
ぼくよりずっと若いのにとてもしっかりしていて立派な男性、彼は今も旅を続けている。
あ、ハロン湾の写真を載せなきゃね。こんな感じです。
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途中船の外側に出るととても男前な少年が。マレーシアの男のこ。「かっこいいね、写真撮らせてってくれる?」といったらはずかしそうに写ってくれた。
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船が目的地に到着すると、小さな船をツアー客の乗った大きな船に横付けした親子が果物を売りにくる。このこは最初から何故かとても不機嫌だった。
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上陸前に、そのまま船内で昼食をとることになったんだけど、ぼくとOくんふたりで向かい合ってる席に大量の食事が運ばれてきた。「こんな食べれないよ!」なんて言いながら周りもみずにいただきますして、サカナに箸をつけた。その瞬間、料理を運んでいたおばちゃんが大声で「NO!!!」と。どうやらぼくは怒られたらしい。聞けばこの料理は6人分だそうだ…。どうりで多いはず…ごめんなさいしてとなりのテーブルに合流した。ぼくらとこのテーブルに最初からいた4人のあわせて6人のテ食事タイムになった。「さあ楽しくみんなで一緒に食べて!」ってガイドに言われるんだけど気まずいのなんの。
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ずっときまずいのもいやなので料理ネタで話がなんとなく始まる。もちろん、共通言語は英語。このテーブルにいたのはマレーシア人、韓国人、ロシア人、そして日本人はぼくら2人。Oくんは通常の英語ができるため、英語が話せないのはぼくだけになる。でもみんな優しいからゆっくりわかりやすく話してくれるし、ぼくをいい塩梅でネタにしてくれた。食事でちょびっと空気があったかくなったところで、ここから小さなボートに乗りかえて岩の間をぬってゆくツアーみたいなのに無理矢理のせられる…5$だった。船に残るとかの選択肢はなかったので、同じグループで乗ることになったのだが、ほとんど景色を見なかったんじゃないかってくらい楽しかった。ここでも糸口はみなが持ってた一眼レフカメラとかミラーレスのカメラ。使い方はまったくおなじなので、即席の船上授業をした。この仕事をしててよかった。(笑)カメラは世界共通だもんね。みな写真を撮るのが好き。ぼくは会話に夢中になりすぎてほとんど写真を撮らなかった。2こいっぺんにはできない…だめだね。
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ここは船上の小学校。この日も生徒がひとり授業を受けていた。それにしてもひどい写真だ、まるで身が入ってない。
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船をこいでくれたおばさん。オールさばきは完璧だった。
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再び船に戻って、またすこし移動する。ここでみんなの記念写真を撮った。いろんな国の人が、ここベトナムで同じ日同じ時間に旅をしてこの短い時間を共有できたことがとても嬉しかった。
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でも、このときそんなに浮かれてもいられなくて。ガイドの彼に「ぼくはほんとにPM8:00にホテルに戻れるの??」って聞いてみたら、なんとなんと。「絶対無理だよ」って言う!!
だからDAVID、何度も言ったじゃないか(泣)いや、無理とかじゃなくてなんとかしなきゃいけない。SAPAは諦めたくない…何が何でも行きたい場所だ。「どうにかならないか?」と彼にきくと、どうやら彼は「ツアーのレシートを見せてくれ」って言ったみたいなんだけど、またしても動揺した僕は、今度はホテルのルームキーを彼に渡してしまった。彼は失笑した。びっくりするくらい冷たい笑顔で。それにしても、なぜ動揺したら鍵を渡してしまうんだろう…
なんとかOくんにも通訳手伝ってもらって、交渉したのだがこのときまだはっきりとした答えはもらえず…(後に続く)
不安はありながらもこの大切な時間を楽しみたかったので、みんなで写真を撮った。ぼくのカメラで唯一自分が写っている写真だった。「facebookでまた話そう」とみんなでアドレスを交換した。facebookすごい。
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船は大きな鍾乳洞に着いた。とても広くて美しい場所だった。色とりどりのライティングで、ライアンマッギンリーの洞窟でのポートレート写真を思い出した。
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鍾乳洞もきれいだったけど、中にあったペンギンのゴミ箱がかわいくて、さっきのマレーシアの男の子に「かわいいよね!」と無理に同意を求めた。最初は嫌々だった彼も段々ペンギンを探すゲームみが楽しくなって、とても盛り上がった。
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さあ、バスのある港に戻ろう。観光客がたくさん。
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ガイドの彼が、ぼくのスケジュールを調整してくれている。日が沈んでいく。ひとりだったきのうが嘘みたいにただただ陽気で明るい一日だった。
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問題はここからなんだ。船は港に無事ついたのだが、さきほどのガイドがだした答えは、ぼくとイタリア人3人だけ別のバスにのせるという作戦。バスを乗り換えたところで果たして早く着くのか??という疑問が残るも、とりあえずは指示に従うことにした。「本当にぼくのホテルまで送ってくれるの??」ときいたら、「うん」と。何度確認しても彼はそういった。

新しいバスの運転手は、TRFのサムみたいな風貌で見るからに怪しかった。「急いでいる!!」というのに、「まあとりあえず座ってごはんをたべよう」みたいなジェスチャー。ぼくのうしろで運転手に怒るまくるイタリア人。あきらかに変な人だ。どんどん不安になる…。
結局このバスに乗ることになるのだが、彼のバスは見た目と正反対の超安全のろのろ運転。途中のトイレ休憩で、後から出発したはずのぼくが乗るはずだったバスと一緒になる。なんのためにこんな怪しいバスに乗り換えさせられたんだ…。まったく心が落ち着かない4時間のドライブ。だってどこに着くのかわからないんだもん。
案の定、ホテルまで送迎してくれるはずだったサムは、ホテルから徒歩20分のホアンキエム湖のそばで車を止め「みんなここで降りろ!!」と叫んだ。他のツーリストはみな怒ってた。ぼくには怒る時間も残ってなかった。このときPM8:55。すぐにTAXIに乗り換えホテルまで急いでもらった。

ホテルに着いたのがPM9:05。フロントにいたDAVIDは普通に「おかえり」って手を振った。すぐに部屋に戻り荷造りをした。ぼくがホテルのフロントにおりたのがPM9:12。ハノイ駅の列車の出発時刻はPM9:30だ。
TAXIをよんだりする時間すら惜しい、そしてややこしい寝台列車の乗車手続きをしているあいだに出発してしまう。どうしよう…と思っていたら、ロビーの横から救世主が現れる。初日にぼくのスーツケースを持って部屋にあがってくれた、ポケットに手をつっこんだ七三わけの革ジャンの兄ちゃん(以下革にい)がヘルメットを静かにぼくに差し出したのだ。「のりな」って感じで。(ドラマならここで音楽が流れだす)
考えるまもなくぼくは革にいのバイクの後ろに乗った。夜のハノイの風を切ってバイクはまっすぐハノイ駅まで向かう。すべての信号を無視して…。思い出にとバイクのうしろにまたがりながら1枚だけ写真を撮った。ぶれぶれで何も撮れてないんだけど、この写真は消さなかった。
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この時のバイクの心地よい振動と、流れていくハノイの街の景色が美しくてちょっと泣きそうになった。ぎりぎり間に合うかもしれない!!
PM9:24ハノイ駅に到着する。
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革にいは何やら携帯でDAVIDに寝台列車の手続き方法を聞いているようだ。途中大声になる革にい。彼もいろいろシステムがわからないらしい。何とかすぐに切符売り場でチケットを手に入れて、改札のほうへ入っていく。
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ハノイ駅でにはたくさんの列車がとまっている。革にいはぼくが乗るであろう列車のほうまで早足でずんずん進んでいく。なんて頼もしい背中!!ぼくはただただ革にいのあとをついていく。いまこの瞬間、世界中でたよりにできるのは革にいだけだ。(笑)
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ぼくの乗車する4号車の前に着くと、さっきまでほとんど話さずちょっとこわかった革にいがくるっと振り向いて「間に合ってよかったね、SAPAの旅、楽しんできて。」と笑った。
おそらくこのシチュエーションで彼に惚れない女性はいないだろうと思った、ぼくですら母性本能くすぐられたからね。
ありがとう!革にいがいなかったらぼくはこの列車に間違いなく乗れなかった!!
彼にお礼をいい握手をして、ラオカイ行きの列車にすぐに乗り込んだ。

とにかく間に合ったことにホッとしてやっと4時間ぶりに気持ちも落ち着いた。自分のチケットに書かれた部屋番号を探す。この寝台列車は4人部屋だそう。早く自分のベッドで眠りにつきたい…。
番号を見つけ、扉をあけた。
入るなり、白人男性2人と黒人男性1人が「なんだ、女の子じゃないのか!!残念!」とぼくに言ったあと、すぐに「Nice to meet you!」と笑った。この部屋かぁ…
ぼくのベッドは2段ベッドの上側だった。自分のベッドにあがり、荷物を整理し終わって下を見て「写真撮っていい?」といったら「ぼくはギャングだけど、それでもよかったら」と黒人男性は言った。このときはちょっと笑えなかった。
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彼らの名前はギオマ、ラファエル、マーク。とても陽気なフランス人だ。彼ら3人は旅行でこのベトナムへ来ていた。ぼくが日本人だというと、とにかく早口の英語でいろいろ聞いてくる「Could you speak slowly?」とお願いすると、言葉をわかりやすく置き換えて話してくれた。
日本のアニメが大好きなこと、ギオマが日本の車が大好きでドリフト車に乗っていること、ラファエルはPOSTMANで、黒人のマークはとても頭がよく歯科技師をしていてアメリカのBMXの大会で入賞したと雑誌を見せてくれた。
ぼくはサッカーが大好きなのでマークはリリアン=テュラム、ギオマはフランク・リベリーに似ているねと言ったら、ラファエルはつまらなそうにした。心のなかで「ひげがフレディ・マーキュリーみたいだ」と密かに思ったけど言わなかった。
ラファエルは漢字で自分の名前をタトゥーでいれたいから、教えてくれといった。ぼくは悩みに悩んで「堕天使」と書いた。絶対違うだろう。
日本の女の子がとてもかわいいと言い、ぼくの撮った写真を見せたらとても喜んで騒ぎまくった。くだらない下ねたをいってはみんなで笑ってたら車掌さんに「静かにしなさい」と怒られた。
さんざんバカな話をしたあと、突然マークが真剣な顏で「福島のことをどう思ってる?」と聞いてきたときはドキッとした。ぼくは自分の気持ちをうまく英語で話すことができなかった。それがとてもとても悲しかった。このとき、日本に帰ったら英語を勉強しようと心から思った。
彼らは日本人のことをとても心配していた。地震のこと、原発のこと、食べ物のこと。日本から遠く離れた寝台列車の中で、ぼくはとても日本のことが愛おしく大切だと思った。
彼らが車内販売のカップラーメンをごちそうしてくれた。いままで食べたカップラーメンの中で一番おいしかった。ありがとう。
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この列車に乗れてよかった。SAPAには必ず何かがある。漠然とそんな確信があった。ここからラオカイ駅まで9時間。3人とずっと話していたら気付けば深夜1時を過ぎていた。長い長い一日がおわった…。明日目が覚めたら自分がどんな場所にいるのか、ぼくはわくわくしながら目を閉じた。

SAPA編に続く
by nana-photoroom | 2012-01-10 17:47 | ベトナムの旅

ベトナムの旅 3 夜編

12.28(Wed) くもり 【夜編】

だらだらと長くなってすいません。今日は夜編を書きます。写真が大量にあるので…

一旦ホテルに戻って1Hほど体を休めたら、やっぱりまたすぐに街にでたくなった。
お土産でも探しにいこうという気持ちで、(一応)カメラを持って外に出たのがいけなかった。お土産探すより写真撮ってるほうがおもしろいんだもん…

ホテルを出る前に受付にいる兄ちゃんと握手をしてすこし雑談をした。すごくベトナムなまりの英語でさらに聞き取りにくい。ハロン湾「Ha Long BAY」のベイをバイ、と読む。おかげで間違って覚えちゃったよ。彼の名前はDAVID。ちょっといい加減で、たぶんきのう申し込んだツアーもいくらか自分の財布に入れてるはず…でもとてもいいやつ。だいたいいつもパソコンゲームかネットショッピングをしている。いってくるよ!!
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夜のハノイもまた楽しみだ。
ぼくはかなりの方向音痴で日本でもひどい間違いをするのだけど、ハノイの旧市街のあたりは道が入り組んでいてさらにわかりにくい。最初の15分くらいは今いるところを見失わないように歩くんだけどだんだんどうでもよくなって、また面白そうな方向へ足が向いた。
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少し歩いてさっそく近所の商店の若いママと赤ちゃんを撮らせてもらった。何度かすれ違って挨拶をしていたから、いずれカメラに撮られることもわかっていた感じだった。笑
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夜のハノイはあいかわらず賑やかなのだけど、昨夜うんざりしたのが嘘のように人も街も美しく見える。重い荷物はぜんぶ置いて、カメラをぶら下げ財布をポッケにいれて手ぶらで歩いた。
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派手なものばかりじゃなく、ちょっとしたものまで目に入るようになった。感覚が日本でいるときと同じになってきた。すべては心の余裕!どんな環境でもこの精神状態でいれたらきっと怖い物なしだ。
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昼撮影をしていてちょっと自分の中で納得いかない部分もあって。旅行者の目じゃなくて、もう少し彼らに近づきたいと思った。生徒たちにもよく言っている「一歩前へ」ってこと。心理的な距離感と、写真を撮るときのもっと物理的な距離のこと。このときぼくはあえて望遠レンズを持たなかった。焦点距離の短い標準レンズで、自分の足で彼らに近づきたかったから。つまり人を撮るときは声をかけて接触しないと写真が撮れないわけだ。この旅ですごく気になってカメラを向けたのはやはり子供たちだった。
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この国の人はタクシーの運転手も、街をゆくひとも、よく口笛を吹いていた。ぼくも真似して口笛を吹きながら歩いた。楽しい!今度は歌を歌った。けっこう大きな声を出しても、バイクの排気音とクラクションの音にかき消される。すれ違った人には聞こえるけどまあいいか。曲名も歌手名も思いだせないのだけど、フランクシナトラっぽい陽気なアメリカの音楽(笑)だったと思う。(誰か教えて〜)もちろん歌詞なんて知らないから鼻歌でね。この街ととてもよくあった。きのうまでたったひとりだったのに、今は違う気がする…この場所との温かいつながりを感じた。「世界はひとつ、みんな繋がっている」これは言葉では言い表せないほどとっても幸せな感覚だった。
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ベトナム人は花が好きだ。夜の街にも花屋がたくさんあったし、自転車や徒歩でも花売りの女性をよく見かける。ハノイの街はとても綺麗とは言えないのに、花が好き。モラルとか道徳とかのあとづけの人間社会のルールと違って、花を美しいと感じ愛でるのは人間の本能的な部分なのかもしれない。いずれにしても、花を売る人はこんな顏をしていてほしいと思った。
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当然思うまま歩く訳だから、もうここがどこだかもさっぱりわからないわけで。手ぶらだから地図もない。やむなくTAXIをひろうことに。今夜はとっても気分がいいので深く考えずにタクシーをつかまえて行き先を告げホテルまで行った。油断しっぱなしのぼくは、当然降車時もなんにも考えずにお金を払った。降りてからしばらくしてハッと気付いた。見事に10倍の料金をとられていた!初ボッタクリ!!を体験。やられた〜あの若い兄ちゃんめ!!
と思ったけど、まあいいか♡とすぐに開き直った。悪いのは彼じゃない。外国からのほほんとやってくる観光客から、多くとろうと思うのはある意味当然。考えてもしかたないし、おいしいごはんでも食べよう。
そういえば近くにレストランがあったなあと思い出し徒歩で向かう。とてもしゃれているお店だ。
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ベトナム料理を頼んでみた。これ、なんていうんだっけ…つけめんみたいなやつ。香草を好きなだけいれて。おいしかったよ。
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この店で働くスタッフがとても素敵な接客をしてくれたので、お会計のときに写真を撮らせてもらったのだけど、背景がまったくよくなくてグダグダな写真になった。でもとってもよい笑顔だからそんなのどうでもいいか!!
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いい感じにお腹もいっぱいになったらやっぱり眠くなった。今日は本当にたくさんのベトナム人と触れ合えた。まだぼくはこの国の10,000分の1も知らないけど、とても満たされた気持ちで眠りについたのでした。

つづく
by nana-photoroom | 2012-01-09 11:29 | ベトナムの旅

ベトナムの旅 2日目(昼)

12.28(Wed) くもり 【ひる編】

この日の日記はとっても長いので昼編と夜編、二部に分かれてお送りいたします。
まずは夜中あまりの寒さで目を覚ます。南部のホーチミンは年中暑い国なのだが北部のハノイは日本ほどでないにしろ四季がある。晩秋といったくらいの温度だ。ハノイには暖房設備が整っていないらしい。ふとんは薄いシーツみたいなやつしかないので、ジャンバーを来て眠った。朝は大音量のクラクションで目が覚めた。ベランダから下を見ると人が動き始める。ここはハノイだ。街へでてみよう。
AM7:30 朝食はホテルで用意されたものをいただく。でかいフランスパンが1個だけ。ナイフとフォークがついてるんだけど、パンと同じくらいのサイズのお皿に入ってるものだからパン屑がポロポロこぼれる。はあ食べにくい。食後のベトナムコーヒーが甘くておいしくてほっとした。となりでドイツ人がガイドブックをみながら食事をしている。意外とこのホテル、他にも宿泊客がいた。
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朝でかける前にフロントの兄ちゃんと話をしてると、あしたからのスケジュールを聞いてきた。どうやらここのホテルはいくつかのツアーの企画もやってるようだ。とにかくSAPAには行きたいと話し、時間的に余裕があるなら世界遺産のあるハロン湾にも行きたいとも伝えた。SAPAはハノイから夜行列車で8時間、さらにそこから2時間車で移動した場所にある。最低でも2泊3日を要するのだ。行くならばかなりタイトなスケジュールになる…結局彼は「問題ない」というので、29日のAM8:00からPM8:00までのハロン湾ツアーに参加し、PM9:30ハノイ発の列車に乗りサパへと向かうことにした。両方のツアーをあわせてもかなり安くいけることになった。しかも英語を話せるガイドがつく。(一般的なベトナム人はほとんど英語が話せない)日本人のいるツアー会社で申込む、だいたい半値くらいだった。ただ、スケジュール的にもこれって大丈夫なんだろうかと一瞬不安がよぎるもあまり難しいことは考えたくなかったので、まあいいかと納得してホテルを出た。(あしたとってもひやひやすることになるのだが)

AM8:00扉をあけると、バイクと人が狭い道路をいきかう混沌とした世界が広がっていた。とても埃っぽく独特の匂いに、決してきれいとは言えない街のようす。街の大人もこどももゴミをポイっと路上に捨てる。男たちはつばをはく。あとは、この国では車やバイクが優先なのだ。歩行者は青信号でもクラクションをならされる。途切れる事なくバイクが走るので道路の横断はちょこっとコツがいる。待っていてはずっと渡れない。
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まあとにかくバイクの数が多い。暴走族かかと思うくらい。この写真、ぼくは一番左端の人がきになって撮りました。フォトジェニックでしょ。
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いたるところで軒先に小さなテーブルとイスをだして調理をはじめ、食事をとっている。お店もこのスタイルが多い。
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新聞読むのも、遊ぶのも、みんな軒先で。
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MIKE'S HOTELのスタッフもそうだったがこの国の男たちはみなポケットに手を突っ込んでいる。警察や公安の人間も含めて。余談だがベトナムは社会主義国。一党政治が続いており、役人は腐敗している。警察など、賄賂を渡すことが慣例だったり、お金持ちの違反は取り締まらない。(えらい役人と繋がっている可能性があるから)ベトナムへのODAは国連などを除くと、ダントツ一番の支援国は日本なのだが、全うな発展は現状では難しい。街を歩いているとこの緑の制服をよくみかける。とてもかっこよくてつい撮ってしまうのだがちょっと怖い。
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下の写真はね、なんでもない写真だけどぼくにとっては記念すべき一枚。花売りの女性です。なぜならこの旅ではじめて、声をかけて写真を撮らせてもらったベトナム人だったから。ぼくが覚えていったベトナム語はたったの4つ。「シンチャオ」(こんにちは)「シンロイ」(すみません、ごめんなさい。Excuse meと同じ意味)「カムオン」(ありがとう)、そして「チュップ アイン デュック コン?」(写真を撮らせてもらっていい?)だった。最後の言葉は本当にたくさん使った。
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勝手なイメージだけど、ベトナムの男はちょっとなまけてるみたいにみえる。女性のほうがよく働く印象だ。こうやってバイクの上で携帯をいじってたり、軒先でボーッと街を眺めていたりっていうシーンをよくみかけた。
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その街を知るには歩くのが一番よい。ぼくは日本と同様、まったく地図を見ずに歩いた。ずんずんずんずん面白そうな気配のするほうへと歩いていった。しばらくはぼくの歩くペースで写真をご覧ください。
朝の学校。朝礼でしょう。日本でいうラジオ体操なのか?ダンスの先生の熱い踊りの指導はいまいち生徒たちには伝わっていなかった。
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生活雑貨を売る女性と風船売り。自転車で商売をする女性は多かった。営業許可とかいらないんだろうか。
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店の軒先でかっこいい犬に遭遇。この犬を飼ってる飲食店で働く人も撮らせてもらったんだけど、こっちのほうがよくて犬を選んでしまった。ノリノリで表情作ってくれたのに、ごめん…。犬を飼ってる人をたくさん見かけたんだけど、チワワが多かったなあ。ブームなのか。
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小さな路地にはいると、バイクの清掃屋さんが軒を連ねるエリアが。これだけバイクが走っているのだからバイク関連の商売も多かった。
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AM10:30 しばらく歩くと、ハノイ市民の憩いの場所ホアンキエム湖についた。徒歩で一周20分くらいでまわれる小さな湖。このあたりはのんびりとした時間が流れるていて、ちょっと休憩。夜はカップルたちのデートスポットになっていた。この湖には巨大なカメの目撃情報が多数寄せられており、その巨大カメを見たものは幸せになれるとか。ベトナムではカメは神聖な生き物なんですって。
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湖の周辺にはこんな掲示物も。プロパガンダアートっていうのかな。絵が可愛かった。
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このあたりはブランドのお店なんかもちょっとあった。ハノイは南部のホーチミンに比べてあまり土産になりそうなかわいいものもなかった。天気のせいもあるけど街全体がくすんでる。
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ベトナムのわかものたちはアイスクリームが大好き。なんの行列かわからずに並んでみたらアイスクリーム屋だったし。
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湖のそばで遊ぶおばあちゃんとお孫さん。お孫さんの写真は喜んで撮らせてくれたのに、おばあちゃんは恥ずかしがて写ってくれなかった。
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写真を撮っている学生さん。このあと「写真撮ってください」と頼まれた。昔からよくこれ頼まれる。
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湖の近くに、観光客むけの電気自動車がスタンバイ。
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話を聞いてみると、ハノイ市内の主要なみどころをざっくりまわってくれるらしい。たしか1Hのコースで10$くらいだった。正直、設定された観光ポイントにはまったく興味なかったけど走る電気自動車から街の様子を撮りたかったので乗る事に。車から撮りましたシリーズ。目が合った!!
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うしろに乗る女性はこうして足を組んで乗るのがおしゃれ。目をつぶった写真を載せてごめんなさい。綺麗な人なのに。
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ユニークcar
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ぎりぎりの至近距離で撮れる!いいぞ。お土産物やの女性、人を探しているようでした。
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車上からは、とてもよく暮らしや生き様が見えて、ドキドキがとまらない。
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この瞬間だけスピードを落としてほしかった。
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途中、マーケットによったり、提携してるであろう金ぴかの雑貨屋さんみたいなのも何故かコースに入ってて、「買い物していけ」みたいに言われる、「No thank you!」
電気自動車は窓がなかったし、スピードもゆっくりだからぼくにはちょうどよかった。このあと電気自動車を降りて少しゆくとバスが見えた。一番安上がりな移動手段なのがこのバス。ただ非常に路線が複雑で観光客にはハードルが高いらしい。ためしに乗ってみたらやっぱりぜんぜんわからない場所に着いてしまった。
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ほんの3区間くらいしか乗らなかったのでブラブラ適当に歩く。あいかわらず、目がいくのは人々の様子。撮る撮る撮る。
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道中ずっと人を見て、そしてその次に建物を見た。どうやら街の外れに出たようだ。さらに街が入り組んでいく。
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旅に出る前に、ハノイ市内で必ず行きたかったのが、線路のある場所。偶然歩いていたらたどり着いた。
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ぼくがこの旅で心がけていること。お店の人や乗り物で人と接するときはもちろん、人とすれ違うとき、必ずスマイルでいること。反応があったら手を振ったり、話かけたりする。ここから撮影のきっかけがうまれるから。ぼくは大きなカメラと派手な水玉の服を着ていたからとてもよく見つけてもらえた。
下の女性はこの法則に従い微笑みかけたのだが、予想以上に強い反応があった。彼女は大学生で昔大阪に留学していたらしく日本に親しみがある、と一生懸命話してくる。言葉は英語だった。そしてここで日本の話やベトナムの話など10分ほど立ち話をした後、何やら資料を取り出し説明をはじめた。めぐまれない子供のために寄付をしてほしいと。わたしは赤十字のメンバーで、過去にこれだけの人が寄付をしてくれた、とノートを見せてくる。たくさんのツーリストの名前があって日本人の名前もあった。となりには寄付した金額。50$とか書いてある。彼女はあきらかにあやしく、きっとこのお金は寄付をしていないだろうことがすぐわかった。10$でもいいからくれと。こんな強引な寄付の募り方をはじめてみた。「写真をとらせてくれるなら、すこしだけいいよ」と話したら頼んでないのにいろんなポーズを撮ってくれた。どうみたって大学生じゃないよ…。協力してくれたお礼に「ありがとう」と3$わたしたら、とっても不満そうな顔をして受け取り、最後にキスをしてあげるといった。なんだよこのシステム。
「きもちだけで十分だよ」と話してバイバイした。(3日後アメリカ人がお金を払っているシーンに偶然出くわしたときは思わず笑ってしまった)
この国は本当におもしろい。

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PM2:00だんだんと寒くなってきた。朝早くからかなりの時間を歩いている。カメラや交換レンズの重みで両肩は悲鳴をあげている。
偶然たどり着いたのはホーチミン廟。ここにはベトナム革命を導いたホー・チ・ミンの遺体が冷凍保存され、安置されている場所。厳重な警備がされ、とても静かな場所だった。ここがベトナム人にとって特別な場所であることは雰囲気だけで十分理解できた。
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PM3:00 そういえば昼食をまだとっていなかった。ここから15分ほど歩いたタイ湖近辺をあるく。スワンボートだ!!日本のとちょっと顏が違ってオリエンタルだ。
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なんだかしゃれたカフェを発見、ここで昼食をとろう。花が飾ってあることがうれしかった。スワンボートを見ながらごはんが食べれる。リッチにステーキを食べた。でも日本円でだいたい500円くらいだった。
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食後に飲んだカフェラテ、♡型だった。作ってくれたのは若い男性。とても女性的なメンズで素敵な笑顔で持ってきてくれた…深くは考えないでおこう!!今日はそろそろ帰ろうかな。
もうずいぶん歩いたので、ホーチミン廟近くでTAXIを拾ってホテルまで。またTAXIでの攻防か…。メーターで29000VD。ああ、交渉めんどくさいなあと思い、いったん30,000VD渡すとすんなり受け取っておろしてくれた。あら、今日もラッキー。
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ホテル前の小さなお店に水を買いにいく。「thank you」といったら、おばちゃんがベトナム語では「カムオン」だよってとっても素敵な笑顔で教えてくれた。はい、チーズ。
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ベトナム人って男はシャイで、女性はよく笑う。とっても商魂逞しく、ずるいとこあるけどなんだか愛らしい。気がつけばこの国の人を警戒する気持ちはだいぶんと薄れていた。だまされたりとられたりするのなら、それならそれでいいじゃないと思うようになった。すべての結果をありのままを受け入れよう。警戒して、人を見るなんてそんなの嫌だもんね。PM5:00ホテルの部屋に戻ったらまったく期待していなかったのにシーツが綺麗に直してあった。優しい気持ちになった。すこし休んだら夜のハノイを撮りにいこう。

【夜編】につづく
by nana-photoroom | 2012-01-08 18:26 | ベトナムの旅

ベトナムの旅 1

みなさん、新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

去年最後のブログにも書いたように、ぼくは年末年始の休みを使って6日間ベトナムへ一人旅してきました。航空券と宿泊場所だけとりあえずはおさえて、準備もろくにせず何もわからないままカメラを持って飛行機に飛び乗りました。この旅のあいだずっと日記をつけていたので、それを引用しながら写真をアップしていきます。日記形式で一日ずつ区切っていますので、かなり長くなりますが興味がある人はご覧くださいませ。

そもそもこの旅は完全な思いつきでした。若い頃に一人旅をしておけばよかったなあという気持ちがずっとあって、じゃあ今からでも行ってみたらいいじゃないかと思ったのがはじまり。日本の旅は夏に九州に行ったし、外も出て行きたくて。最初は近場の国ならどこでもいいかなって感じでした。行き先が決まったのも旅の一週間前。ベトナムに決めたのは、日本とまったく文化が違うこと、そして国旗がぼくの大好きな星☆マークだったこと。そんないい加減な理由でした。
いざ出発してみると最初はとても心細くてでもそのぶん体中の細胞が開ききって普段感じることのできない感覚までも研ぎすまされていくのがわかりました。
いつも人とよろこびや感動を共有していたい寂しがりやなぼくにとって、まず間違いなく言えるのは、カメラがなかったらきっと行かなかったろうなということ。
弱音もはきまくりの情けない文章もあえてそのまんまにして書きました。すべてが手探りだったけどひとりでリュック背負って知らない土地を歩くことは、とても感動的な体験で一生忘れることのできない旅になりました。素晴らしい場所、忘れたくない人に出会うこともできました。一人旅に出たいけど勇気がでなかった人は、このブログを見たらきっと「ぼくでもできる!!」と勇気がでるはずです。(笑)

写真もたっぷり載せてあります。旅日記風ですので好きな写真もそうじゃない写真もごじゃまぜでお送りします。それでははじまりはじまり。


12.27(Tue)はれ

AM8:00に関空着。かなりはやく着いてしまった。
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時間もあったので、空港内の両替所で円からベトナムドン(VD)へ両替。ベトナムではUSドルとVD両方が流通しているらしい。まだ時間もあるので喫茶店で朝食をとることに。たしかパンのバイキングだったような。
チェックインカウンターでチケットを受け取り、荷物を預ける。こんな簡単な感じでいいの???
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余裕を持って出国審査も終えるも、落ち着かず待合室でソワソワする。いろんな国の人がいる。大阪なのにここはもう日本じゃないみたいだ。
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10:50発、タイ国際航空に乗り込む。貧乏旅行なのでタイ経由でベトナムにはいる。飛行機に乗ると「サワディーカップ」とCAさんが笑顔のご挨拶。タイの人ってとてもきれい!と、ちょっとテンションあがる。無事に離陸、高度があがると窓には雲海。グーグルアースみたいに日本の形が見える。ぼくが毎日暮らす世界をこんなふうな俯瞰の絵で考えた事がなかったなあ。
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この旅は本当にまったくのノープラン。機内でようやく「地球の歩き方」を開くも、なんだか気持ちが入らなくてまだスケジュールをたてるに至らない。SAPAには行きたい、これだけは決まってる。思いつくまま行動しようと冊子を静かに閉じた。機内食は食べたくもないチキンを選んだ。CAさんの早口の英語が聞き取れなかったから。
PM15:45 予定通りタイのスワンナプーム国際空港着。日本とは2時間の時差。気温29℃、暑い。
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e0175258_1713566.jpge0175258_17133944.jpg一人旅なんて言ってるけど、ぼくはまったく旅慣れしていない。飛行機なんて乗ったの3回目だし。乗り換え方法や預けたぼくの旅行かばんがどうなってるかそんな空港の常識的なシステムすらわからない。インフォメーションで聞いたらハノイまで運んでくれるらしい…ほんとなの??(笑)ここからもうまったく日本語が通じなくなった。とても不安だ。PM5:35発の飛行機までまだすこし時間がある。…話す相手がいない…ひとりだ。慣れ親しんだ日本のみんなの顏が浮かぶ。そしてちょっとだけ後悔しはじめる。気持ちがぐわっと落ち込み始めたとき、ぼくの足下に子供たちが潜り込んできた。どうやら兄弟でかくれんぼをしているらしい。少しの時間、一緒になって遊んだらちょっとだけ気持ちが楽になった。
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そろそろ出発の時間だ。ちょっとした場所を聞いたり、売店でのやりとりでも、タイ人の温かさはこの国の気候のように明るく素敵だった。微笑みの国タイ、いつか必ず訪れよう。
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ここからハノイのノイバイ空港まで2時間弱。すこし眠ろうと思っていたらとなりに座ったオーストリア人男性が話しかけてきた。はじめての一人旅らしく、もう3週間もアジアをグルグル回っているんだって。「ぼくもおなじだよ」と話したら見て回った国の話を写真を見せながら教えてくれた。お酒が飲めないことを話したら、「じゃあきみにはオレンジジュースを頼んであげよう」とちょっとばかにされた。ここからの旅でもほとんどそうだったように、話の糸口はいつもぼくのでっかいカメラだった。窓からの景色は夜の闇。これに引っ張られてか荷物のことや空港から市内までの移動のこと、明日からのこと、不安なことばかりが頭をよぎる。
「はあ、日本に帰りたい…」と思った。

PM7:55 ベトナム北部の首都ハノイのノイバイ空港に到着。ここからはベトナム語。
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さっそく困難が待ち受ける。入国審査官がやたら怖い。パスポートだけ渡したら何やら怒ってる。ぼくを睨みつけ「boarding ticket!!」と声を荒げる。このときはまったく聞き取れなかった。何かが足りないらしい。わけもわからずパニックになったぼくは、何故かスーツケースの鍵を渡した。とほほ。そしたらこのおじさんもっと怒ったね。ええ、ごめんなさいね。搭乗券を渡せばよかったんだね。これは「はじめてのおつかい」並に先が思いやられる。
そして次に荷物が出てくるのを待ってたら、いつになっても自分の荷物が出てこない。嫌な予感が。結局最後まで自分の荷物は出てこなかった…「荷物がない!」と職員に詰め寄ると「B GATE!!」と言われた。荷物が出てくる場所は二カ所あったのだ。ここはA GATE。どうりで中国人ばかりがいるはずだ。B GATEにいくとぼくのかっこいい新品のスーツケースが1つだけ、まわる寿司みたいにくるくる同じところを回っていた。なんだかそれが面白くひとりで声に出して笑った。

荷物を受け取ると、空港を出る。ここからハノイ市内までの移動手段はTAXI。地球の歩き方によるとベトナムのTAXIはぼったくりは当たり前で、危険な事件も多発しているので注意と。やたら危機感をあおるのだ。そりゃ構えるよね。TAXI乗り場にトランシーバーを持ったお兄ちゃんが観光客が乗車するTAXIを振り分けていく。「How much?」と聞いたら電卓を叩いて「16$」と。相場の金額だったので乗り込んだ。(といっても、TAXIを降りるときにいろいろ難癖つけてぼったくるらしいので安心はしていない)行き先の住所を見せる。「OK」と車を出す運転手。優男ふうの革ジャンを着た兄ちゃん。ここから市内までのドライブはとてもカルチャーショックなものでした。
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空港から市内までの道は結構大きな道路で信号のないバイパスのようなものだろう。時速100kmはでてる…なのに。歩行者がわたる、自転車がよこぎる、車は逆走する。ふたりのりのバイクの後ろで女性は焼きそばのようなものを食べている。そして運転手は10秒に一回クラクションを鳴らす。指示器は「前をあけろ!」ってときだけ使う。これはこの運転手だけでなく、大型の観光バスもすべての車が同じだった。ぼくはあわててシートベルトをした。
車窓から流れるハノイの景色は、日本の風景とはまったく異なるものでした。

無事に宿泊するホテルの前までTAXIが到着し、さあ支払いだ。一悶着を覚悟して、16$ちょうどわたすと優男のあんちゃんは「OK,Thank you!」といって荷物をトランクから出してくれた。拍子抜け。拍子抜けついでに写真撮らせて、といったらはにかんでくれた。気持ちがあらわれているのか写真はぶれぶれだった。
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ぼくがハノイで滞在するのはMIKE'S HOTEL。1泊900円の安宿。(といってもベトナムでは最底辺のホテルではない)ここに決めた理由はロビーの壁がブルーだから。入口に入ると、制服も着てない兄ちゃんがパソコンのゲームをしている。すみません、というと受付をしてくれた。
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自分の名前を告げると、これまた革ジャンをきてポケットに手を突っ込んだ兄ちゃんがぼくの荷物を抱えて階段を走って登っていく。(ベトナム人男性は革ジャン率すごく高かった)
部屋に入ると、マイナスのオーラでまくりの不気味な部屋でした。ピンク色の壁ははげ落ち、トイレの床はビッショビショ、ベッドには虫が死んでいて、置かれたバスタオルはしめっていた。イスは見事なパイプイス。ベランダにはたばこの吸い殻が散乱してる。客室のドアはドアノブにポチッとボタンがついてるタイプ…。まあじきに慣れるかあ、ととりあえず一息。
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疲れていたのでそのまま寝ようかとも思ったが、やはり外が気になってカメラを持ってすこしあたりを散策することにした。
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やたらとシクロ(ベトナムの人力車みたいな乗り物)やバイクタクシーの運転手に声をかけられる。ああ、なんだかすごく疲れるよ。全然癒されないよ。すぐにホテルに戻った、今夜はもう眠ろう…
とりあえず、明日は一日ハノイ市街を歩こうと思う。とにかく情報がほしいのでハノイ市内のツアー会社に行ってみよう。
しめった布団だったけど、案外すぐに眠りにつけた。

つづく
by nana-photoroom | 2012-01-08 18:11 | ベトナムの旅